不登校息子+親介護+単身赴任夫=思秋期なあたくし。

怒涛のようにやってきた不登校と介護と夫の単身赴任の荒波を、更年期のあたくしがサーフィンする日々の記録です。

2021-01-01から1年間の記事一覧

やっていない、聞いていない、言っていないを。

「いや、言った。お前はたしかに、そう言った」夜中に電話をよこした父と口論になった。どんな時間でも気付いた事があったら起こして知らせろ、と。わたくしが言ったから電話をかけた、と言うのだ。何が起きたか?と、車で1時間の距離を急いだ身としては安堵…

明けていく朝のミルフィーユを

翡翠色のワンピースを纏い横たわる彼女の目は二度と開かない。二度と凹まないエクボと彼女と話した時間を思い出す…今年3回目の葬儀参列は友達を送るためのものだった。この人を母として育ち、2年に及んだ闘病に寄り添ってきた息子さんの成長と、「まだね、1…

笠を忘れないことにする

10月某日。 義父の四十九日法要は、雨だった。 遡ること3か月、義母の四十九日法要の日は梅雨明けの酷暑だった。 わたくしは寺での法要の後、会食を辞し職場に向かってしまった。 結果、義父と共に食事をする機会を永遠に失ってしまったのだ。 夏と秋。隣り…

隠れ蓑を脱ぐ時がきた

両親のことを「キヨちゃん」「テルちゃん」と呼んで育った 夫たち3姉弟である。 兄嫁も、そう呼んでいたが わたくしは馴染めず、 「とうさま」「かあさま」と。そう呼ばせていただいた。 そんなわたくしと義父義母との距離感が不登校息子に伝わってしまった…

みなしご父ちゃん

義母の百箇日と誕生日が奇しくも同日であった。その日を指折り数えていたかのように義父が逝ってしまった。仲良し夫婦であった。いろいろな悲しみと輝きと思い出と後悔の中で、一つだけわかった事がある。言葉にし難いが、敢えて言うならば、『そういう事か…

実家が売れないとき

お天気雨が降りつけるなか、@実家。ルドベキアが咲き誇る母の庭を眺めていた。先程、雨の不意打ちを食らい、慌てて洗濯物を取り入れた際にウッドデッキを踏み抜いてしまった。長らく実家の団欒の中心地でありつづけてきたデッキである。修繕をしたらまた、皆…

きっと行こうぞ!

夜来風雨の声を聞く。 絶え間なく降りつける雨音は、 ざーっ、を通り過ぎて どーーーーー、だ。 あまりの降りように読んでいた本も進まずに、しばし夜の庭を眺めていると、 バタバタと駆け足で息子がやってきた。 なんでも「寒い夢を見た」そうだが、 反して…

神様、今は人生のどのあたり?

短冊に【あしたがほしい】、と書いた方がいらした。 85歳の彼女が書き付けた7文字には凄みがある。 この日の朝、ラジオから瀬戸内寂聴氏の講話で 【人間は死ぬために生きている。つまらない1日は1日たりともないと心得よ】 と,聴こえてきたばかり。 わたくし…

父のエロ。さて、どう向き合えば良いのやら・・・

袋とじなら、週刊ポストか、アサヒ芸能か? コンビニに、そんな雑誌を求めに行ったのだが見当たらなかった。 田舎道に夜になると忽然と現れるエロ雑誌自動販売機も、昨今では見当たらなくなった。 さて。どうしたものか・・・。 真相は、こうだ。 父からDV…

来ない…こない!で半年が過ぎ・・・

現在の職場に入職してから半年が過ぎた。 進んだ時間と同等分、 止まってしまったものがある。 生理だ。 年齢だから仕方ない・・・とは、言いきれない。 入職初日、職場のトイレは男女共用で、 そこには、どこを探してもゴミ箱が無いことに気づいた。 他の職…

炉の扉が閉ざされる前に叫んだ。

「困ったわねぇ・・・」。 義母はポツリと呟いた。 わたくしは、苦笑いしながら義母の次の言葉を待った・・・のは、 今から20年ほど昔の事になる。 夫との結婚の意思を固めてご挨拶に伺ったときの話。 当時、 海外赴任になる、という夫と アパートの更新時期…

義母がくれた休日を使う。正しく使う。

喪服を脱ぎ捨て朝から庭に出た。 花をつけたドクダミ。 その花が散らないうちに根から摘み、乾燥させて茶にするのだ。 生ドクダミはホワイトリカーに漬けた。 野鳥のレストランになっていたジューンベリーの木に登り 熟した実を横取りした。 青梅の実のヘソ…

息子は、義母に触れることができない

義母は正しい人だ。正しさゆえ、近寄り難い面がある。それは血を分けた孫であるところの我が家の不登校息子も感じている、ということを先日知った。話しにくそうにポツリぽつりと語り出した息子の話しに、苦笑した……夫の実家へ、まだ幼少だった息子を1人で向…

12年間、ありがとう。さよなら、キンタ。

キンタとは12年と8ヶ月の付き合いだ。祭りの金魚掬いで連れ帰った5センチほどの1匹の金魚が、あれよアレよという間に成長した。成長に合わせて水槽は3個変えた。最後の水槽チェンジは3年前。当時中学2年だった不登校息子が八つ当たりで投げつけた国語辞典が…

玉葱の葉が倒れたよ、今年は早いな

「kanimegaさん、あなたに、働かなけりゃいけないワケがあるの?」 ・・・いやはや。またですか 新しい職場に就いてから半年、この手の質問をされるのは3回目だ。 みんな理由があるから働いているんだろうと思うのだが・・・。 遠巻きに【この職場では使い物…

三年寝たダロっ?

ある朝、職場に電話がかかってきた。午前9時。いちばん忙しい時間帯になぜ?と胸中で舌打ちしながら受話器を取った3年前の春のことは、まだ生々しく思い返すことができる。それは中学の担任から息子の不登校を告げられた日の電話であった。と、同時にわたく…

校庭の爛漫

朝の散歩をしてみた。 いい所に住んでいるのに、わたくし、この風景を愛でずに春を過ごすところであった。 校庭の爛漫が、物言わず揺れている。 はらはらと花びらをこぼしながら。 うん。わかった!とは言い難いが なんか、そうありたいと思いました、、、。

ミナリじゃなくてエヴァにすればよかった💦

kanimegaさんの私生活って、いったいどうなっているの?全然見えないんだけどっ ・・・って、会社のヒトにいわれてしまった。 しかもチョビット怒っているような口調で。 夕飯とか作ってるの? 家族はどうなっているの? 子供は何歳なの? 入職してから半年…

お節句のお節介

ウサギの三人官女、そのうちのひとつが、どうも見当たらない。 息子に言われて思い出した! 昨年のこと。 むずがる赤ん坊を連れた若い夫婦が我が家の前を通りかかった際に 「かあちゃんは、なかば強制的にウサギの三人官女を赤ん坊に持たせてやった」 のだそ…

残念、ですか?!

息子が献血をしてきた。16歳に至ったから出来る献血。久しぶりに子供の成長を実感出来たという思いが、セロトニンの分泌量を増したようで、イライラが途端に消失した。やがてオキシトシンが分泌されたようで、優しい幸福感で満たされていくのが感じられた。…

父を入浴させる。できるけど。だけど。

実家へは電車で向かった。 夜勤明けの目に身体に優しい太陽が降り注ぐ。 座席を確保するや否やすぐに眠りに落ちる自信があったが 眠気を払う父の罵声が頭の中でリフレインし、思わず顔を上げた・・・。 前の晩に受信していた父からの留守番電話が凄かった。 …

震災の海に青い路

あの子、のことを書いたら この子、のことも書いておかねばならない・・・。 kanimega.hatenablog.jp 東日本大震災の後に引っ越してきた、この子。 この数年、この子とは3月11日を同じ職場で過ごしてきた。 大丈夫かなぁ、と14時を過ぎると彼の表情をチラ見…

自分のために働いているのだ

仕事は、家族と共に生きていくための手段だったはず。 だけど最近なんだか仕事をしていると、申し訳なさでいっぱいになるのだ。 〇実父の世話を母と介護保険のルールに託して、自分は日々の支援をしていないこと。 〇この一年、さまざまな理由を見つけて夫の…

池中玄太が寿三郎になったぁ~

ママがポンコツになってきたから、お前が助けてくれ。 ・・・父がわたくしにそう告げる。 それが一番。それが真理ではないか、よく考えてみよ、と。 俺は、面倒をみてもらう。お前に。そういうつもりでお前を育ててきた、と。 かつて、わたくしの友達が家に…

26年前の今日を、知ったかぶりしたくない

あの子は、素材的にいったら熱伝導率が高い人なんだと思う。側に居ると、知らず知らずのうちにあの子のペースが伝播して朗らかになれる。例えば、クラス対抗リレーで。前走者がバトンを落として抜かれていく。捨て鉢になった次走者がダラダラ走りビリに。し…

淡々と

我が夫には「いただきます」と言う習慣が無い。「ご飯だよ」と声掛けする頃に着席し、全てが膳に並ぶ前に食べ始める。これが21世紀スタイルなのかもね、と、眺めて過ごしてきたが、いまだに慣れず、寂しい。一方で「ごちそうさま」は言う。食卓を囲む他メン…

よしっ!まだ大丈夫だっ

中継画面にもしも、わたくしの姿がチラとでも映り込もうものなら 箱根駅伝フリークの息子はきっと、二度と口をきいてくれないに違いない。 今年は家で応援。当然とばかりに、そう決め込んだ息子を自宅に残し、図らずも実家にやって来ることになってしまった…