不登校息子+親介護+単身赴任夫=思秋期なあたくし。

怒涛のようにやってきた不登校と介護と夫の単身赴任の荒波を、更年期のあたくしがサーフィンする日々の記録です。

あの日から三ツ矢サイダーは痛飲するものになった

花が枯れていく様を目の当たりにしたのは8歳の春休みの事だった。 大好きだった祖母と出かけた春休みの遊園地のベンチで 頭痛を訴えた祖母。 「すぐに良くなるから。これを飲んで待っていてね」と手渡された 三ツ矢サイダーの缶。 しかし突然祖母の身体が前…

一人暮らしの横糸になる!

叔母は鎌倉で一人暮らし。 叔父は秘密基地のような居場所3拠点を行き来しながら一人暮らし。 義姉は義父母が残して逝った家で一人暮らし。 夫の単身赴任は10年を超える。一人暮らしは、おそらくこの先も続く。ずっと。 息子は進学先の山の中で一人暮らし。 …

可愛く無い、嫌い、2度と来るな、と、言われてみれば

毎年のことであるが、実父は年末年始に体調を崩す。 と、同時に傍らで父の日常を世話する母の心労がかさみ闇が深くなっていく。 とある冬の日、 実家を訪れたのだが、すでにわたくしが出来る新しい策は見当たらないジゴクの有り様。 仕方なく父の両腕を握り…

父を洗う

元日。 夫の叔父叔母の二人暮らしを訪ねた。 13時半。ドアの呼び鈴を押して数分待つ。 しばらくして薄くドアが開かれ蒼白の叔母が顔を出した。 明らかに体調不良と見て取れる夫妻の顔色に愕然とし、早々に辞す。 この状況を夫は知っていたのだろうか? 怒…

鳩サブレーを持って。

鳩サブレーを80枚持って夜行バスに乗った。 鳩サブレーとは神奈川県の銘菓で、鳩の姿をしたクッキーなのだ。 【鎌倉 豊島屋】鳩サブレー(16枚入り) 豊島屋 Amazon 壊れモノだから、と鳩サブレー80枚を抱えてシートに座り即、寝落ち。 早朝、 息子が一人暮ら…

日帰り手術をしてきた

術前、しばらく白髪染めはできなくなるだろうと予測し、 美容院へ行ってきた。いつもよりも暗めの髪色に変更。 帰りに業務スーパーへ立ち寄りアイスキャンディを大人買い。冷凍庫をいっぱいにして・・・。 車で来るな、と、書いてある術前説明書に従い雨の中…

3人家族、集合する

単身赴任夫の家賃と進学先で一人暮らしの息子の家賃と自宅のローンを合算すると月々、住処に対してとんでもない額を払っていることになる。 この夏、太陽光発電で満たされた蓄電池は、いつでも満タンである。 わたくしが仕事に出ている間の日中帯は自宅に金…

不登校、じゃないし(今のところ)。

久しぶりに息子からメールが来た。 「ランニングするときにかぶっていた帽子を探して送って欲しい」、 と。 これか?、と返信すると 「これ。」と即答が来た。 なんだか浮かれた気分で荷造りをするわたくし。 進学先で一人暮らしをしている息子の日常を知る…

母と梅仕事する

【あと15分ほどで着きます】と 母にショートメールを送ると 【すぐに買い出しに行きたいので玄関に車を回してね】と すぐに返信が来た。 実家の玄関までのアプローチは初夏の風情。 しばしインターフォンを押すのを忘れて見入ってしまった。 よくよく見ると…

吉野の里から葛どとく

もうすぐ義母の三回忌である。 わたくしは、義母が好きだったものを知らない。 いや、知ろうとしなかったのかもしれない。 義母という存在を失ってみてはじめて そんな嫁としての自分の態度を反省することとなった。 なんなら、夫の好きなものもほとんど知ら…

息子、今日も無事らしい。

今月に入りウチの3人家族は、3拠点でそれぞれ分散して暮らしている。 何を食べて生きているのかなぁ…息子。 今朝も弁当持って出かけたのだろうか? 余計なお世話と知りながらLINEスタンプで、おはよう、と送信してみた。 ほどなくしては「昨夜の晩ごはん」と…

送り出しまでのカウントダウン。火曜日からその日まで

火曜日。 なかなか起きてこない息子の部屋を覗くと 部屋の主は乱立する引越し荷物と大量のゴミの中にスペースをつくり、 キチンと布団にくるまって眠っていた。 この様子だと 出発までに荷造りが、間に合わない! いささか過保護ではあるが 朝食後、荷の仕分…

送り出しまでのカウントダウン。最後の月曜日

出勤前、朝の慌しさのなか、 息子が小洒落ている様子に気づいた。 聞けば、今日、幼稚園時代からの友達が3人遊びに来るのだ、というではないか! なんというレアな朝だろう… 息子には友達が居たんだ! 訪ねて来てくれるんだ! え?早く言ってよ!冷蔵庫にも…

送り出しまでのカウントダウン。最後の日曜日

今週末、息子は進学先に向けて出発する。 だから今日は 我ら凸凹3人家族が揃って我が家で過ごす 最後の日曜日だ。 朝から墓参りに行き 帰路、手捏ねハンバーグの店で昼食をとり、 夫、息子、わたくし3人揃って 昔みたいに買い物をした。 夕方帰宅してみると …

最後の参加になるだろうか?不登校親の会

4年間お世話になってきた、【不登校親の会】を卒業してきた。 突如として出現した不登校の息子を当初は許せず、 どうしたら息子は元通りになるのだろう?と、 そればかりを考えていた当時のわたくしは あらゆる箇所に助けを求めた。 しかし、群れの中へ戻す…

欠けた歯と親の言葉と…

ちょっと前の話しになるが、 正月2日。母とケンカした。 ケンカとはいうものの、 いつも私は母がひねり出すイヂワルな言葉のシャワーを浴びるがまま。 で、今回も言われるままに言葉を返さなかった。 それが悪かった。 以来、実家の事を考えると体調がおかし…

箱根駅伝の朝

18歳 通信制高校3年の息子。 小学校高学年の頃より箱根駅伝に魅了される。 きっかけは三浦しおん著の『風が吹いている』を読んだことに始まる。 その頃から正月2日、 箱根駅伝往路の朝は一人小田急線とバスを乗り継ぎ芦ノ湖にたどり着き 選手の到着を涙目…

ハヴィガーストの情緒的自立、ってやつかい?

上り坂手前の交差点。 エンストを起こしたバイクを、ゆっくりと追い抜いた。 こちらは仕事中でハイエースを運転中。 サイドミラーの中に小さくなっていくバイクの運転手は息子であった。 息子はバイト代をかき集めて中古のオフロードバイクを手に入れたばか…

彩り

単身赴任夫との22回目の結婚記念日。 この10年ほどは、それを祝うべく贈り物を交換したり乾杯したりといったこともない。 そして、昨夜は我が家の建立16周年記念日。 単身赴任夫に「あと10年!ローンがんばろ!」と LINEしてみたが既読はつかなかった。 先日…

夜行バスに乗って

新宿バスタは嫌いな場所ではない。 観光への出発地点として訪れたことはないが。 昨夜、ウチの息子もまた観光目的ではなく新宿バスタから近畿地方へ向けて出発して行った。 「鎌倉殿の方法時間までには帰宅するから」。 そう言って、着慣れない詰襟の学生服…

秋の夕日を背に冬支度を急ぐ

父の健康寿命は68歳の秋で終わりを迎えた。 以来12年が経過し、ますます厄介なジジイになってきた。 「転んだらどうするんだよ」、に始まり 火傷したら、虫に刺されたら、暑かったら、痛かったら、痺れが出たら、汚れたら、眠れなかったら、便秘したら、下痢…

はっぴーさんを探して

息子よ。君は18歳になる。 親であるわたくしの管理下から解き放たれ できるようになる事と 不自由になる事、どちらが多いだろうか? 目的地はあるようだが 君が進もうとしている航路には難所が… 残念ながら君の傍にドラえもんは…居ない。 腹を割って語り合う…

コロナから覗いた自分

名月のあかりのもと、これを記している。 なんと涼やかで心地良い夜だろうか! 明けてほしくないな。 気持ちの良い夜だからこそ、やっと、7月中旬からこちらの、【ガッカリした話】を整理しておかなければなるまい。 忘れてしまえば良い、そう思う一方で 澱…

母の庭

ルドベキア。花の名前をすぐに忘れてしまう。ルドベキア。なんだか、東欧の絵本の中に出てくるお婆さんみたいな名前だなぁ、そんなイメージづけをしたら、わたくしの愚かな記憶力の端っこに定着させることができたよルドベキア!ルドベキアは季節の変わり目…

さわやかな、ウソ。

4時50分。山の日と仕事の休みが重なった。朝から庭には深い緑の影が掛かり程よい風がそよいでいる。実家へ行きたくないな、と、ふと思う。それを見透かされたかのように父が体調を崩していると母から連絡を受けた。慌てて洗濯と朝食の支度と風呂掃除を終え、…

群青色と眩しくて羨ましいをツナグのだ

わたくしはあのね、…そう、母に呼びかけることができない子供であった。加えてわたくしはあのね、…そう、夫に語りかけることができない妻である。先月、友達の息子・陽ちゃんの絵がギャラリーで展示されたのが嬉しくて、「あのねママ、陽ちゃんの絵が沢山の…

タイムマシーンに乗って

京浜急行を描く彼に 文具店で赤系統の色鉛筆を18本選び リボンをかけてもらった。 赤にもいろいろある。 京浜急行の色、そのものズバリというのは叶わなかったが、今、彼が好んでいるのは【餡子色に寄る赤】という情報を頼りに吟味した。 文具店を出ると外は…

麒麟

運わるく、帰宅時間に雨に降られた。自転車で15分ほどの道のりを走り我が家に辿り着く頃にはどしゃ降りの雨はカッパの縫い目から染み込んで肩口を濡らしていた。郵便受けを覗くと、こちらも雨にやられた封筒が底に張り付いていた。郵便のお仕事は、大変だ。…

不協和音も我が家なりかな

わたくしの仕事が日曜日休みであることは、 実は、ちょっと都合が悪い。 単身赴任の夫が金曜の夜に帰宅し、週末を自宅で過ごしているので 最大限に【おうち時間】を満喫して貰いたい一方で 普段、生活を共にしていないお互いの時間の使い方が全く噛み合わず …

あをによし。鹿せんべいをあげに

ブログがアップされてませんよーパソコン壊れたままですか? …と、オーストラリアに住んでいる幼なじみからメッセージが届いた。 いや、パソコンのせいにして書かないのではなく、なんとなく書けなくなってしまった、というのが正直なところ。 50年余りの人…