学校は今、中間テストウィークである。
しかし我が家では…
帰宅すると、出勤する際に見た同じスタイルで漫画を読み続けていたのであろう息子が、ギャハハ!と足を踏みならしてページを繰る姿が。
もうそれを見たら、わが子は異星人だったかもしれないと。
積み重ねて努力して暮らすことの大切さ、とか清貧とか?
そんな事を百万遍説いているが伝わらない。
大丈夫、だいじょうぶだから。そんなエラくならないから、大丈夫なんだ。
ってな具合で1日を過ごす息子に重なるのが小森谷君だ。
ふつうの男子の普通の成長が淡々と丁寧に描かれている小説であるが、
だからこそ小森谷くんの、もたついた人生の時間のいちいちにムカつくのだ!
に、加えて小森谷くんにはあって、うちの息子にはないものを見つけては
ああ、小森谷君でさえ友達がいるのに、とか、好きな人ができるのに・・・とか思ってしまう。
今日などは運転をしながらつい口ずさんでしまった!
♪花は はーなは 花は咲く・・・。あの歌の歌詞のように、息子は、いつしか恋をすることがあるのだろうか?とため息とともに涙で視界がボヤけた。
好きな人はいないのか?結婚しないのか?子供は生まないのか?と、さんざん小突き回された経験を持ち、そういうのウンザリなわたくしが今、息子が恋をしないかもしれない件についてため息をつくのもおかしな話である。その前に、いくらでもため息をつくことはありそうなものなのに。ちょっと不登校ボケしてきたかもしれない。ペインスケールを思い浮かべてみよう・・・。
不登校に対する耐性はついてきたかもしれない・・・ペインスケール2,5くらいか。
一方で淡くて良いから恋を経験して欲しいと願う気持ちは痛みを伴っている。5くらい。
小森谷くんが無理ならば町田くんみたいな・・・。
だめだ。小森谷くんのストーリーに嫉妬しているにこんな夜は、
もっと刺激的でとっても痛い本を読もう。
河崎秋子氏の本は、奥歯を噛みしめながら読むので顎が疲れるのだが。