不登校息子+親介護+単身赴任夫=思秋期なあたくし。

怒涛のようにやってきた不登校と介護と夫の単身赴任の荒波を、更年期のあたくしがサーフィンする日々の記録です。

さわやかな、ウソ。

450分。

山の日と仕事の休みが重なった。

朝から庭には深い緑の影が掛かり

程よい風がそよいでいる。


実家へ行きたくないな、と、

ふと思う。

それを見透かされたかのように

父が体調を崩していると母から連絡を受けた。


慌てて洗濯と朝食の支度と風呂掃除を終え、

実家へ向かう。

母は来なくて良いから、と言うが、

そんなわけにもいかない、わたくしの性分。


駅までの17分の徒歩。

汗で

ユニクロのシャツは汗で背中に張り付いた。

それを見越して着替えを準備して駅のトイレで更衣する(これまたユニクロ)。


だから、わたくしの夏の荷物はいつもデカい!


さらに実家最寄りの駅からは17分の徒歩。 

今度はパンツまでが

ジットリと汗ばんだ。


「おはよう」。

母には好物の無花果のサンドウィッチを差し出して昨夜来の看護を慰労。

父の身体状況を確認。

整容を済ませると不調の訴えは消失。

ともあれ父の容態に緊急性は無さそうである。

やれやれ。


安心すると、

母から

来なくて良い、と言ったのに何故来たのか?

という言及が待っていた。

この答えに対しては、

今回飛びきりの【嘘だけど素敵なアンサー】を準備していたので

すかさず返答した。

「オサムちゃん(夫である)がね、こんな時に駆けつけてやるのが家族だから、って駅まで車で送ってくれたのよ」


母は満面の笑みで 

「そうなの!暑いから、って、アナタの事を心配して車を出してくれたのね」

「ありがたいわ、嬉しいわ!」と

繰り返し繰り返し頷くのだった。

夫とはいろいろとワケあって10年以上絶縁状態にある母なのだが、

わたくしのウソで婿に3ミリほどココロが寄った様子出あった。


お天道さまは

そんなウソを見抜いたのか

突然の通り雨でわたくしを叱った。

ように思う。


その後、実家をあとにして

再び駅に向かって17分歩いた。

額の汗を拭って見上げた空に

鳳凰のような繊細な雲が舞っていた。


もう秋なのかなぁ