花の名前をすぐに忘れてしまう。
なんだか、東欧の絵本の中に出てくるお婆さんみたいな名前だなぁ、
そんなイメージづけをしたら、わたくしの愚かな記憶力の端っこに定着させることができたよルドベキア!
ルドベキアは季節の変わり目を知らせてくれる。
夏の乾きに耐えて咲き
わたくしの行き届かない不手入れの庭のそこここに
今年も彩りを与えてくれている。
そんな話しを母にしよう、と
考えながら実家に向かったのだが
バタバタと過ごしてしまい
「またね!」と家路に着く頃になってしまった。
「またね!」とドアを閉めると門扉の横に母のルドベキアを見つけた。
かつて山芋をゴリゴリと擦りおろす母の横で
小さなわたくしが押さえつけていた鉢…
が、
水を湛えて
ルドベキアを泳がせていた。
ゼリー寄せみたいに美味しそうだった。