不登校息子+親介護+単身赴任夫=思秋期なあたくし。

怒涛のようにやってきた不登校と介護と夫の単身赴任の荒波を、更年期のあたくしがサーフィンする日々の記録です。

もうすぐ慰霊の日がやってきますよ

6月は祭日がない。

カレンダーにはそうなっているが、沖縄県だけ公休日と定められた日がある。

6月23日。慰霊の日。沖縄県民の休日だ。

 

74つ前の春から夏、沖縄の地では

県内にあった21の師範学校と中学校すべての学生までが戦場に動員され、

3ヵ月に及んだ無差別の空襲と艦砲射撃、爆撃、火炎放射・・・のちに「鉄の暴風」といわれる地上戦にさらされた。

米軍が、「ありったけの地獄を集めた」という戦闘は、

6月22日、日本軍の長官と参謀長が自決したことにより終結した。

今ではその翌日が慰霊の日なのだ。

 

沖縄戦戦没者は国内外軍属非戦闘員を含めすべて

平和の礎(いしじ)に墓碑銘が刻まれている。

「長男」と刻まれた墓碑銘があった。

村ごと、戸籍ごと消失している地域では生まれて間もない赤ん坊の名前が判明せず

そう記されることになったのだ、と教えられた。

おそらく「長男」の近くで亡くなったであろう「カニメガ」と刻まれた墓碑銘に触れ、

わたくしは、この「長男」をよろしく見守ってちょうだいと念じた。

・・・余計なお世話だろうが。

 わたくしが一番好きなファンタジー

バガージマヌパナス』という小説の中に出てくるカニメガだったら

きっとこの「長男」のことは「まかちょけ~」と、言ってくれるに違いないのだ。

バガージマヌパナス わが島のはなし (角川文庫)

バガージマヌパナス わが島のはなし (角川文庫)

 

 

 

6月23日には摩文仁の丘で沖縄全戦没者追悼式が行われる。

正午の時報に合わせて県内では黙とうが捧げられる。

この時、高校野球の予選もストップ。

球児の姿は毎年ニュースでも放映され、知られているところだろうか。

今年、式典で朗読される平和の詩は、小学校6年生の山内玲奈さんによる

「本当の幸せ」が選ばれた。

うねりのように綴られる思いは、ぬちどぅたから、に至る。

彼女が島言葉に託した思いが、

どストレートで、いたいけで、じわりじわりと心に効いてくるようだ。

 

ところで。先日雨の中出かけた県内の公立高校の紹介展示会にて。

高校修学旅行の行先は生徒にアンケート調査して決めることが多いらしい。

沖縄は最上位だというが、首里城美ら海水族館とバナナボートと平和教育として摩文仁の丘を回ったら、とんでもなく忙しいことだろう。

歴史探訪コース➡首里城・中城城跡・勝連城跡

平和・沖縄戦を考えるコース➡摩文仁・旧海軍司令部壕・伊江島

自然体験コース➡美ら海水族館・バナナボート・ター滝探索

・・・とか目的別に分けちゃえばいいのに・・・と思った。

・・・っていうか、行けるかどうかわからない息子の高校進学について考えていたはずなのに、いつの間にか沖縄のことばかりが頭を占めている!

 

わたくしは、つくづく能天気だなぁと思う。