女神はバッタのジミニーにピノキオに良心を教え、導くことを命じた。
「勇気をもって生き正直で優しくあれ」、と。
しかし世の中というやつは、
したくないことをしないでよいように仕向け、してはいけないことをやってしまう、そんな誘惑であふれていた。
ピノキオがゼペット爺さんに作ってらった弁当を片手に学校へ行こうとすると
詐欺師のフェローと猫のギデオンが
「学校へ行くよりもサーカスでスターになった方がためになる」とピノキオをそそのかし、ストロンボリサーカス団に売り飛ばしてしまう・・・。
ジミニーがいくらピノキオにそりゃダメだ、と説得してもピノキオには聞く耳が無かった。
それどころか坂道を転がり落ちる雪だるまのように不運は連続して起こる!
町中の悪い子たちを集めたサーカス団は島の遊園地という仮の場所で子供たちを油断させた隙に、さらに恐ろしい計画を実行していく!
タバコに酒、遊園地での遊び放題で骨抜きになった子供は
やがてロバに姿を変えられ、家畜として売り飛ばされてしまうのだっ!
・・・・。
ああ!kanimegaさん、あなたとあなたの息子は大丈夫なの?
と周囲の女神たちは、ピノキオに見立てた息子と
ジミニーであるところのわたくしの迷走する今日が心配でたまらない、といったところだ。
下手すると、わたくしが先導してストロンボリサーカス団へ息子を導きかねないというのだ。
いや、実はちょっと危ない💦
全日制高校から通信制高校に転校しようとしている息子と連日学校見学説明会に同行している。パンフレットはどれも美しく、内容は可能性に満ち溢れている!
毎日学校に通わなくとも卒業資格は得られる。
空いた時間に好きな勉強をし、アルバイトをして稼いだお金で好きなことができる。
決まった時間に決まっただけ、ではない。
望めば何度でも。わかるまで。
余力があればそれ以上。
さあ、君は何がやりたい?
・・・そう説明会で聞かれた息子は
「責任を負い、その上で自由になりたい」と答えた。
意外とまともかな。
その方法は?
「バイトしてバイクの免許とってバイク乗って旅して旅先でバイトして動画上げて・・・」
黙れ、こわっぱっ!
・・・いや、それが正直な気持ちであろう。鼻は伸びないだろう。
せめて勇気と優しさと健康だけは死守してくれ、と、
ジミニーかあちゃんは願う・・・。