不登校息子+親介護+単身赴任夫=思秋期なあたくし。

怒涛のようにやってきた不登校と介護と夫の単身赴任の荒波を、更年期のあたくしがサーフィンする日々の記録です。

献血してきました。少しだけ何かの役に立つ実感が欲しい。

まったく母親というのは弱いもので、子供が元気で居てくれないとたちまち生気がなくなってしまう。

ここのところ、わたくしにはいいところがない。

家族の前に存在価値が感じられない。

社会人としても役に立てている感が無い。

感情が生まれない。涙が出ない。喜びが薄い。怒りも。

なぜって

不登校抜けしたはず、と、思わせていた息子が今月になり正体を現したからだ。

色々な手口で「なんとか学校から退散したい」と発信してくる。

 

「転校したい」。

息子は他県の県立高校に通っているのだが、転居に伴うやむを得ない事由による転校じゃない場合は県立高校への転入は認められていない。

 

「では、高校認定試験を受けるから」。

これに対しては認定資格はあくまでも資格であり、高校卒業とは違う。君は自ら人生には学生生活が必要だと中学時代を振り返り後悔し、進学した。全うせよ。と。

 

「私学は無理なの?」。

それは論外。何を今さら言っているのかい?私学はそもそも行きたい学校が無いから受験しないと自ら言って進学したわけだが、行きたい学校でもできたのかい?

 

通信制高校なら煩わしさ無しで高校卒業できる」。

通信制定時制で君が勉強したい学科はきっと世の中には無い。どうしても転校したいというならば、今年一年の単位を引き継げる形で編入試験を受けよ。

 

編入試験で入れる学校に魅力を感じない」。

君の今の環境を捨てて通信制に通いたいという希望にそもそも魅力を感じない。

 

「通信通ってバイトしてバイク乗って自由になりたい」。

君にバイトができるのかな?たとえばコンビニだ。履歴書を持って面接に行って他の大学生バイトや現役高校生バイトと肩を並べる。その人間関係の煩わしさはどうだ?できそうか?バイク免許もバイク本体も金なら出さんよ、わかっていると思うが。

 

「明日にでも学校から脱走する」。

脅しか?脱走して帰ってくる場所は、この家なんだよな。イヤだよ、志半ばどころか始まってもいない志を捨てて帰ってくるヤツと同居では。そうだ!君、父ちゃんと住めば?住所も父ちゃんの会社の寮に転居ということならば転校もできるかもしれないが。

ただし、転居に関する手続きと父ちゃんの説得を君がやりなさい。

 

「どうしても通信ダメですか」。

「通信通わせる気持ちがひとかけらも感じられないが、どうなってるの?」。

学業よりも優先してやらなければならないことが君には無い。それとも何かい?学業よりも優先してバイクに乗らねばならぬ理由が?そんな退学理由があるもんか!

当然現状維持だ。

君は幾多の困難を乗り越え進学したんだ。価値ある進学だ。その責任をきちんと噛みしめもしないで手放すなかれ。

なんだか君とは思えないぺらぺらの問答だな。邪気にやられてないか?

 

・・・と、まぁ共に暮らしていた頃にはありえないほどLINEを通じてやりあったが息子の気持ちは上向かない。

無理やり行かせた学校ではない。望んで学びたくて向かった学校なのにどうして?

学校関係者は息子の志を汲んで大切に扱ってくれているのに。

恩も感謝も踏みにじり、息子は帰り支度を急いでいる様子。

いやいや、そうやすやすと帰還されても困る。認められない。

しかし日々まじめに授業に取り組んでいる他の生徒にとって、息子の態度は毒以外の何物でもないだろう。

負の気持ちは広がりやすい。

もうこれ以上の引き延ばしは授業にも生活にも支障を来たし、周りにも迷惑をかけてしまう。

決断をしなければならない。

 

わたくしの最優先は目下、夏の住宅ローン引き落としに備えて労働することである。

今年は夫の車の車検もある。

先日壊れた給湯器のローンも・・・。

だけどポストには先日受けた面接の不採用通知が届いていた。

 

そんなこんなで、わたくし、存在しているだけで少しも何にも役に立っていない!

ちょっとだけでいい!何かの役に立っているという実感が欲しい! 

 

そこで思いたったのが献血だ。

この燃費の良いボディにみなぎる血液で少しでも誰かの役に立てたら・・・

思い立ったら吉日っ

雨の中、自転車をこぎ、駅へ。そして久しぶりに電車に乗り献血ルームへ向かった。

ア〇ノマスク同様、わたくしの血とて罪は無い。

どうか必要な誰かに届いて欲しいと願いながら、わたくしの体温を帯びた暗褐色の血液が、この身から離れていくのを見つめていた。

 

帰りにデパートで鳩サブレーを購入し、寮の皆さん宛てとして送った。

 

https://www.hato.co.jp/toshimaya/

 

七夕に到着するように、到着日を指定して。

願わくば、息子が鳩サブレーと入れ替わりに帰還するなんてこになりませんように。

他の寮生と星を見上げながら頬張ってくれたらいいなと願う。