女子として誕生して以来、はやウン十余年。
ここのところめっきり体力とともに女子力が低下してきた。
夕飯の途中で眠気に勝てず食卓につっぷして寝入ることもしばしば。
風呂屋の鏡に映るオバはんが自分の姿だったときの衝撃。
半袖を着るときの憂鬱。
新しい季節にお洋服を新調しようと出かけてみるものの、
ららぽーとにもテラスモールにも
ジャストサイズは見つからず、
結局、近所の行きつけのしまむらで
いつもと同じサイズのゴムパンツを試着もせずに安心して購入。
安心だ!
最近の苦手は美容院。
担当してくれた美容師さんが
仕事のやり甲斐を感じられずガッカリしやしないかと
ヒヤヒヤしながら過ごす2時間にストレスを感じるもので、
もっぱら予約なしで思い立ったら即もぐり込める11CUTで白髪染めだ。
怖かったり、驚いたりすると何故かガハハっ、と、笑いが止まらなくなる。
そのあまりにあけすけな笑い方の自分にまた笑いがこみ上げる。
走ると揺れる、腹筋の残骸。
自転車で上り坂をケツ上げ漕ぎで進めば
「オバさん頑張り過ぎて汚い!」と近所の中坊に罵られる
(校長先生にクレーム電話入れてやる<`ヘ´>っ!)
ドラマや映画を観れば、おなかのお肉ばかりか
自分の年齢も対象の枠からかなりハミ出していることに気づく。
セクシャルなシーンで一番気になったのは自分の股関節の固さだった…。
『Bohemian Rhapsody』を観た際、
自分の目尻のシワに溜まる涙のワケを分析してみると、
その時の私の気持ちは既に、お祖母ちゃん。
遠くで暮らす孫を思うってのは、きっとコレね!と
フレディの事が心配でむせび泣いてしまい、
涙は頬を伝う前に花粉症で砂漠のように干からびた目尻にハマった、
というものだった。
週末の夕方、単身赴任先から帰宅する夫は
「ただいま」と言わなくなった。
予定の献立を作り終わり私も食卓についてみると、
既に家族は食事を終え、
それぞれの部屋に散る。
いつのまにか家族にとっての私の役割も終わりに近づいているような、
そんな予感。
恋は必要ない。
代謝が落ちた、ということは、もうそれほどの栄養も必要ないということだろうか?
頑張って坂道を登ったり、涙流したりすることも
見苦しいから周囲は目にしたくない?
不登校の14歳の息子からは
「もう構わないでくれ」と言われたし…。
さて。これからどうしよう?
どうしてくれよう…。