平成時代を、
転びながら駆け抜けてきたら、いつのまにかオバさんになってしまった。
…転んでひとり再び立ち上がる時に去来するのがK子ちゃんとの酒宴だった。
「この経験も次回の酒宴のアテになる!」
そう思うと、不甲斐ない今や、有り得ない不当な扱いを受けたことや、巻き込まれ事故のような出来事や、360度どこから見ても救いようのない不幸な経験も、めっけもん!ひとたびK子ちゃんと酒宴で語り合えば、我が人生の仰天ネタとして昇華できた。
ありゃ💦転んじゃったな、と感じた時にこそ、即座に記憶のネタ帳に出来事を書き留め、忘れないようにして貯めておくのが30年ほど習慣になっている。
昨日、K子ちゃんと令和初の酒宴を開催した。
いや、今回は体調のこともあるしランチをしようね、ということだったのだが、
互いに持ち寄った多彩でシュールなネタをアテに、気づけば12時間耐久酒宴。
飲酒量は、かなり減った二人。
だが持ち寄ったアテ(ネタ)の豊富さで、どしどしと話題が巡る。
だいたい、お互いが楳図かずお先生が描くところの驚きのポーズで「ぎぇっ!」となるような話題を持ち寄るもので、傾聴しあうしかない・・・。
さながら嵐の夜に閉じ込められた山小屋で語り合ううちに、奇妙な友情を深めあうオオカミとヤギみたいなもんだ。
似ているようで、まったく似ていないわたくしたちだが、恐ろしい共通項もある。
子供を育てるようになってから実家同士が近所になるという数奇な運命。
待ち合わせ場所に現れたK子ちゃんとわたくしが色違いのワンピースを着ていたこともある。
体調不良もたびたび。こんな手術をした、だの、縫合は、こんなんだの・・・。
しかしeverything happens for a reason.
だよね?と。
笑えない経験を切り抜けた、その健闘を称えあい、
次回の再会を約束していつもの角で「またね」と別れた。
K子ちゃんのシャツに刺しゅうされていた、だるまちゃんも手を振っていた。