ロピアの魚コーナーの一角で釜揚げシラスのパックを見つめていた。
大容量パック。
兵庫県産と表示してあり、小ぶりなシラスたちが混み合っていた。
わたくしは、シラスが好きだ。
だもので、いつもだったら躊躇することなくお買い上げ、となるところであるが、
この日はパックに手を伸ばすことなく混み合うシラスを見つめてしまったのだ。
その数日前に食べた獲れたてシラスがあまりにも美味すぎた。
むっちりとした色白ボディは真っ直ぐに突っ張り、パックの中で尚、目的地に向かって前進しているような体勢であった。
生シラスもまた絶品であった。
ぷりぷりだったのである!ぷちっ、っと歯ごたえを感じた後に広がる淡い塩気とジューシーな味わいを楽しんだ。
つややかで透明なボディの上に生姜醤油を乗せると、生シラスの間をスッと茶色が下段に浸透していく。氷で満たした氷の間をバーボンが縫っていくように・・・。
残念ながら・・・そうはなるまいなぁ。
結局その日、ロピアのシラスは購入しなかった。
あのシラスがいい!あれがもう一度食べたいのだっ!
そうだ!あさって実家へ行くときに途中、買って行ってやろう!